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2005年06月30日

6月11-13日のG8蔵相会議の評価と7月6-8日のG8サミット(首脳会議)を見る視点

■ほっとけない 世界のまずしさ 視点シリーズ
第1回:6月11-13日のG8蔵相会議の評価と7月6-8日のG8サミット(首脳会議)を見る視点

「ほっとけない 世界のまずしさ」キャンペーン 政策チームです。
6月のG8蔵相会議の評価と7月4-6日のG8首脳会議について私たちの視点から解説します。

●6月のG8蔵相会議の評価

積極的に評価すべき点:
 6月の財務相会合では、最貧国が100%まで債務の免除を受けることができる、という原則を打ち立てた

問題点:
 その対象国が非常に限られていること

・GCAP(*1)は少なくとも62カ国が帳消しを必要としているのに対して、
18カ国のみ)
・その選ばれ方が貧困のレベルなどを必ず基準にしているとは言えない
・相変わらず「債務の持続可能性」
(国の経済規模に照らして債務を持続的に返済できるかどうかというマクロ的視点)
に頼っているため、人々の生活の現実と乖離していること。
(例:ケニア(*2)の経済規模はそれなりに大きいから対象国になっていない。
 しかし、その富を牛耳っているのは欧米人であったりインド系だったりして、
一般ケニア人ではない)
・先進国が一方的に定める(ある意味おかしな)基準に照らしても合格するはずの国が対象から外されていたりする

●7月のG8サミットの視点

・債務問題に更なる大きな前進はあるのか。
・貿易についてはなんらかの前進が新しく出てくるのか。
 (ただし、G8は本来貿易のルールが決められる場所ではありません。
 決められるのは世界貿易機関:WTOです)
もありますが、

焦点となるのは、
・援助の総額がどうなるか
・アフリカ向けにどのような援助パッケージが用意されるか
・HIV/AIDSや基礎教育などについてどのようなコミットメントが発表されるのか

と見ています。

援助の質については、首相や大統領レベルの会合なので、あまりつっこんだ話はなく、これまでの財務相会議やその他の会議で合意された原則を再認識する文言が入るかどうか、が注目です。

ともかく、私たちは小泉首相がサミットの場で
「日本政府は貧困削減に向けて求められる責任を果たします」
と力強く明言してくれることを求めます。
その上で、上記の焦点についての前向きな額、コミットメント等を打ち出すよう求めます。

*1 GCAP=グローバルな貧困削減キャンペーン 
 「ほっとけない 世界のまずしさ」キャンペーンはその日本キャンペーン
*2 ケニア
 1人当たりGNPが745ドル未満、債務残高の対GNP比率が80%以上の国を
 重債務貧困国(最も貧しくてその上最も多くの債務を負っている国)と言い、
 42カ国が挙げられているが、ケニアもその中に入っている(02年現在)。

◎もっと詳しく貧困問題を知りたい方は、ウェブサイトの
「Who we are 賛同団体」のコーナーでお探しください。

投稿者 sustena : 2005年06月30日 20:39

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